韓国の地で君が代を聞き、日本代表を応援した(E-1選手権/韓国代表vs日本代表)

サッカー観戦

2025年7月、日本からほど近い遠のライバル・韓国でE-1選手権が開催された。”いつもの”代表メンバーは招集されず、いわば3軍のようなメンバー。しかし、今後の日本を背負っていくであろう選手たちが躍動し、韓国の地で勝利をつかみ取った。優勝を勝ち取った日韓戦を、旅行記として振り返る。

試合前-会場までの道のりと街の雰囲気–

朝の成田は雨。ガラス面を流れる水滴越しにZIPAIRの機体が見える。短い睡眠で機内へ滑り込み、同便のサポーターたちの姿に少し安心した。


11:25に仁川着。到着後は空港到着階のバス乗り場へ。大型ディスプレイに路線番号が並び、空港から各都市へ伸びる利便性の良さを実感する。


選んだのはリクライニングが深い“豪華バス”。2+1配列のゆったりシートで、フットレストも備わる。走り出せば都市高速から郊外へと景色が切り替わり、車窓は高層団地群と緑の丘陵が交互に現れる

高速バスとは思えない豪華な座席

スタジアム到着-高まる緊張感-

夕方、**龍仁・ミルスタジアム(Yongin Mireu Stadium)**に到着。半屋根のスタンドと青いトラックが印象的で、開放感がある。


場外は両国のユニフォーム姿で色分けされた穏やかな熱気。日本側は“アウェイ感ゼロ”と言ってよいほど青の比率が高い。入場後、緩やかな勾配のスタンドからはピッチが見渡しやすい。反対側のゴールは全く見えないが。

試合-先制と耐える時間、そして優勝-

19:30キックオフ。立ち上がりは日本が主導権を握り、早い時間帯にジャーメイン選手が先制点。以降は韓国が保持率を上げ、日本はブロックを保って粘り強く対抗する。後半は自陣での我慢が続いたが、最後まで集中を切らさず0-1で逃げ切り。観客数は18,418人。日韓戦としては少なめで、アウェイの圧力はほとんど感じなかった。試合後は選手がサポーター前で喜びを分かち合い、E-1選手権の優勝を飾った。


退場動線はスムーズで、徒歩でホテル方面へ。夜風が心地よく、勝利の余韻が町の静けさと混ざり合う(写真挿入:試合後のスタンド)。

2日目の観光-龍仁から水原へ-

朝は龍仁市内でサムゲタン。地元感のある「더 한방 삼계탕」は飾らない佇まいだが、スープにしっかり旨味が乗る。骨離れの良い鶏に穀物のとろみが絡み、体の芯から温まる。


その足で水原へ。世界遺産「水原華城」を歩く。長安門の楼門天井画は彩色が鮮烈で、門内から外を望むフレームが写真に映える。華西門は石積みの重厚感が間近で味わえる。城壁上はアップダウンが緩く、短時間でも“要塞都市”のスケール感が掴める。


合間にショッピングセンター内の吹き抜け図書館にも。壁面一面の本棚と、天井から吊るされた惑星オブジェがアイコニックで、写真目的の立ち寄りにも最適だ。

昼はヨンポカルビで水原名物の水原カルビを。部位は厚めで繊維がはっきり、焼き上がりは甘い脂の香りが広がる。味は文句なしだが、価格はやや高めでグループ利用向きという印象である。

夜のソウル-広蔵市場でのご褒美-

夜は明洞経由で広蔵市場のプチョンユッケ。平日夜で約15分待ち、回転は速い。目の前で卵黄が落とされた瞬間に香りが立ち、噛むほどに甘みが広がる。ビールやソジュとの相性は言うまでもない。

旅の締めくくり-空港泊と帰国-

深夜に仁川空港へ戻り、空港泊に挑戦。座ったのは比較的人通りの少ないベンチだったが、それでも横の中国人グループの会話と照明の明るさで眠りは浅い。空港泊では「音と光の対策」が肝心だと痛感した。
早朝5時過ぎ、カフェが開き始める頃に起床。簡単に身支度を整え、ZE601便の搭乗ゲートへ)。ゲート付近では早朝便らしい静けさが漂い、旅の終わりをゆっくり感じられる時間だった。
成田到着後は空港連絡バスで帰路へ。わずか3日間ながら、試合観戦、韓国グルメ、歴史観光と濃密な旅程で心も胃袋も満たされた。次に来る時は龍仁からさらに地方へ足を伸ばすのも良いかもしれない──そんな余韻を残しつつ、今回の旅は幕を閉じた。

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